FUKUZAWA LAB. Nagoya University


センシング工学とは「はかる」ことで人と社会の役に立つ新しい技術を生み出す研究分野です.「超高精度にはかる」ことは,高性能な機械を作る基盤となります(超低燃費な自動車,長寿命な人工衛星など).「超小型のセンサではかる」ことは機械システムの知能化を実現します(ロボット,自動運転など).さらにこれからは「賢くはかる」ことが必要とされています.これは情報技術の発達と密接な関わりがあります.最近では実社会の“写し鏡”として,サイバー空間をコンピュータの中で作りあげることが可能な時代となってきました.サイバー空間で予測された"少し先の未来"に合わせて,実空間を最適化すれば,望ましい社会を実現できると考えられています.未来の予測精度を上げるためには,実空間を適確にサイバー空間内に形づくる技術,すなわち「賢くはかる」ことが重要です.
福澤研究室では,「高精度にはかる」「超小型のセンサではかる」「賢くはかる」ための技術革新を目指してセンシング工学という研究分野を開拓しています.
機械学習,人工知能(AI)といった情報科学における近年の発展も重視して,情報科学研究科(大岡研究室,張研究室)と共同で研究を進めています.そして,産業界でも自動運転車など機械の情報システム化が急速に進展しています.当研究室では,これからの産業界・学術界で求められる情報技術が使える機械研究者・技術者を養成すべく教育・研究を進めていきます.
当研究室の応用分野は,ナノスケールのモノづくり技術が期待されている,スマートフォンのメモリ,ハードディスクドライブなど先端精密機械システム,自動車エンジンなどモビリティ機械システム,人工関節やDNA分析チップなど医療・バイオ応用システム,マイクロマシン・ナノマシンなど超微小機械など多岐に渡っています.研究成果は産業界からも期待されており,また,企業との共同研究を通じた実社会体験など,学生の皆さんには研究や学修の幅を広げるチャンスに恵まれています.
ナノセンシング NANO-SENSING
・自動車や宇宙機の高機能化に向けた先端センシング技術の研究
・マイクロマシン技術を応用したナノセンシング機械システムの研究
・機械学習を応用したマイクロマシン技術の高精度化・高機能化
バイオセンシング BIOSENSING
・迅速診断のためのバイオ分子分析用マイクロ流体デバイスの開発
・次世代人工関節のための生体を模倣した機械設計の研究
・イメージングと機械学習を組み合わせた高精度なバイオ分子解析
ロボティクスセンシング ROBOTICS SENSING
・ヒトの触感覚機能の解明:ヒューマノイド・ロボットの人工触覚の研究
・運動錯覚の研究:バーチャル・リアリティおよびリハビリテーションへの応用
・触覚と視覚情報に基づくヒトとロボットの協調作業の研究
分子シミュレーション MOLECULAR SIMULATION
・分子シミュレーションを用いた自動車エンジン用高機能表面設計の研究
・機械学習を応用したシミュレーションによる分子挙動・化学反応解析
①最先端の“ナノ”センシングを学べる
“ナノ”は分子レベルであるため,その微小さゆえに,通常の光学顕微鏡では現象をとらえることはできません.そのため,ナノセンシング装置は特別な計測原理によって達成されており,全てが超高精度で最先端です.福澤研究室では,原子間力顕微鏡やエリプソメトリ顕微鏡,走査型電子顕微鏡など数多くの最先端装置を所有しており,学生がいつでも自由に操作し,研究を推進できる環境にあります.また,空気中の塵やほこりはマイクロメートル(ナノの1000倍)の大きさであるため,それらは高精度なナノセンシングの妨げとなります.福澤研は,研究室単位でクリーンルームを所有しており,ナノセンシングのための最先端な設備が整っています.

➁オリジナル装置の“ものづくり”ができる
福澤研究室では,学生自身でオリジナルなセンシングシステムやデバイスを設計し開発する“ものづくり”をモットーにしています.学生が自分のアイデアでCADや有限要素解析などのソフトウェアを用いてセンシングシステムやデバイスの設計を行い,機械加工やマイクロマシン技術を用いて作製します.自作装置を用いた実験によって,既存の装置ではできなかった新しい現象解明にも成功しています.自分のアイデアが形になる達成感や楽しさは福澤研だからこそ味わえることができます.機械工学やメカメカしい装置が好きな学生にも向いています.

➂機械学習や人工知能の知識も学べる
福澤研究室は,情報学研究科(大岡研,張研)と共同して研究を進めており,情報科学との融合によってセンシング工学を革新することを目指しています.そのため,機械工学分野のスキルだけでなく,機械学習や人工知能といった情報科学分野のスキルも身につけることができます.これらのスキルは卒業後にエンジニアとして社会で必ず役に立つものであり,「情報技術も分かる機械技術者」として活躍することが期待できます.













